電脳六義園通信所管理人 石原雅彦の日日抄

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三好春樹主催・生活とリハビリ研究所サイトの管理日誌です。

【今月の栞】

 海蔵さんは藪をうしろにした小さい藁屋に、年とったお母さんと二人きりで住んでいました。二人は百姓仕事をし、暇なときには海蔵さんが、人力車を曳きに出ていたのであります。
 夕飯のときに二人は、その日にあったことを話しあうのが、たのしみでありました。年とったお母さんは隣の鶏が今日はじめて卵をうんだが、それはおかしいくらい小さかったこと、背戸の柊の木に蜂が巣をかけるつもりか、昨日も今日も様子を見に来たが、あんなところに蜂の巣をかけられては、味噌部屋へ味噌をとりにゆくときにあぶなくてしようがないということを話しました。
 海蔵さんは、水をのみにいっている間に利助さんの牛が椿の葉を喰ってしまったことを話して、
「あそこの道ばたに井戸があったら、いいだろにのオ。」と、いいました。
「そりゃ、道ばたにあったら、みんながたすかる。」
と、いって、お母さんは、あの道の暑い日盛りに通る人々をかぞえあげました。大野の町から車をひいて来る油売り、半田の町から大野の町へ通る飛脚屋、村から半田の町へでかけてゆく羅宇屋の富さん、そのほか沢山の荷馬車曳き、牛車曳き、人力曳き、遍路さん、乞食、学校生徒などをかぞえあげました。これらの人ののどがちょうどしんたのむねあたりで乾かぬわけにはいきません。
「だで、道のわきに井戸があったら、どんなにかみんながたすかる。」
と、お母さんは話をむすびました。

新美南吉『牛をつないだ椿の木』より


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■なぜ熱くなる
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■このゴジラが最後の一匹だとは思えない。
 

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■メタボリックなブランチ

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■かろのかれー
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■理論と論理
     
     

 


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